相対湿度とは、ある温度において空気中に含むことができる最大限の水分量(飽和水蒸気量)に対し、どの程度の水分が含まれているかを示す値です。 単位は%で、空気の乾燥具合を知るために天気予報などで一般的に使われている数値です。一般的に「湿度」は相対湿度のことを表し、測定方法は日本工業規格のJIS Z 8806で定義されています。
空気中の飽和水蒸気量は気温によって変わるため、空気中に含まれている水分の量は同じでも、気温が変わると相対湿度も変化します。
湿度の表し方には、絶対湿度もあります。絶対湿度は1立方メートルの空気に含まれる水分(水蒸気)の重さを示す値で、単位はg/m3です。空気中に含まれる水分量が変化しなければ、気温が変化しても絶対湿度は変化しません。
日常生活だけでなく、製品の製造原現場や試験現場においても、環境の把握には相対湿度が用いられます。なぜ絶対湿度よりも相対湿度が重要かというと、相対湿度が示すのは結露のしやすさでもあるからです。
製造中や検査中に製品や機器に結露が生じると、品質に影響を与えてしまいます。結露が起こりにくい環境を維持するためには、相対湿度のほうが管理しやすくなります。そのため、相対湿度が多く用いられているのです。
電子機器を使用するのに適した湿度は45から50%といわれています。湿度が高くなりすぎると結露などの可能性が増えますし、低くなりすぎると静電気などが発生する可能性が高くなるためです。