負荷変動(Load Regulation)とは、出力電流(Iload)の変化に対して出力電圧(Vout)がどの程度変動するかを示す指標です。理想的には、負荷電流が変化しても出力電圧は一定に保たれるべきで、変動率は小さいほど望ましいとされます。評価式は以下の通りです。
ΔVout / ΔIload (%/A)
ここでΔVoutは出力電圧の変化量(%)、ΔIloadは出力電流の変化量(A)です。たとえば、出力電圧が5.00Vから4.95Vに変化し、電流が0Aから2Aに変化した場合、((4.95 − 5.00) / 5.00) × 100 ÷ 2 = −0.25%/Aとなります。
測定条件は、入力電圧を公称値(例:100V)に固定し、負荷電流を0%から100%まで変化させ、周囲温度は25℃で実施します。
等価抵抗図では、出力インピーダンス(Rout)としてモデル化され、負荷電流の変動によって出力電圧にドロップが生じる様子を抵抗に置き換えて表現します。出力インピーダンスが小さいほど負荷変動に強い設計といえます。
負荷変動に強い電源は、マイコン、センサ、通信機器など電圧変動に敏感な機器の安定動作に不可欠であり、設計上の信頼性向上に直結します。特に急激な負荷変化に追従できる応答速度も重要な評価項目です。