光学レンズはガラスなどを使用し、屈折を用いて光を収束させるものです。一方で電子レンズ は、電磁界による作用により電子線やイオンビームを収束させるものです。
電子レンズには静電レンズや電磁レンズなどの種類があります。光学レンズには、凹レンズと凸レンズがありますが、電場、磁場レンズでは凸レンズしかありません。
静電レンズの基本構造は、負電荷を持つ電極を中央に配置し、その上下に正電荷を持つ外部電極を配置したものになります。これにより、等電位面がレンズのようにふくらんだ形状になります。
電子は電場の中を等電位面に対して垂直な方向に等加速度運動するので、等電位面の形状にしたがい、電子の軌道を変化させることができるのです。
電子レンズは試料を分析するための走査電子顕微鏡(SEM)などに使われています。走査電子顕微では鏡筒の電子銃から発射された電子線を電子レンズで収束させ、試料の表面を走査させます。さらにその試料から発された電子線を検出器で検出し、画像として出力しています。
松定プレシジョンでは、静電レンズの電極に使用できる高電圧電源や、磁場レンズに使える定電流電源、プラスとマイナスに出力ができる高電圧アンプなどを提案しています。
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