絶縁抵抗(Insulation resistance)とは、絶縁体の抵抗値で、絶縁性を表わすものです。銅やアルミニウムのように電気を流しやすいものは導体とよばれ、非常に低い抵抗値を示します。一方でゴムやガラスのような電気を通しにくいものは絶縁体(不導体)とよばれ、非常に高い抵抗値を示します。
電気設備や電子機器の回路においては、電気を流す部分がある一方で、電気が意図しない場所に流れ出していかないようにしなければいけません。回路が意図したとおりに働かないだけでなく、短絡(ショート)や漏電、感電の危険があるからです。そのため絶縁体を用いて適切な絶縁を行う必要があります。
絶縁抵抗は、絶縁体の抵抗値を測定することで、絶縁不良が発生していないかを確認するために測定されます。この測定を絶縁抵抗測定といいます。絶縁抵抗測定では、計測される抵抗値が非常に高い値を示すため、絶縁抵抗測定専用のメガーとよばれる絶縁抵抗計を使用します。
測定機は使用する電圧によって低圧用と高圧用にレンジを切り替えて使います。絶縁抵抗計では、測定対象物に高電圧を印加し、流れる電流から抵抗値を求めます。