突入電流とは、電機機器の電源を入れた際に、瞬間的に定格電流よりも大きな電流が流れる現象です。英語ではInrush currentと表記します。
現象発生時には、電源を入れた直後から回路に定格値を超える大きな電流が流れ、ピーク電流値に達します。その後、電流値は下がり、徐々に定格電流値に収束します。突入電流が発生すると、回路に過負荷やショートが起こっていると誤認識されてしまう可能性があります。それによりブレーカーが落ちたり、電圧が降下して、そこに接続されている機器が停止してしまう場合もあります。
突入電流が発生する理由はさまざまですが、コンデンサを含む機器の場合、まずコンデンサを充電する必要があるため、大電流が流れる場合があります。またフィラメントを持つ機器においては、フィラメントが過熱する前はフィラメントの抵抗が小さい状態となるため、大きな電流が流れやすくなります。
松定プレシジョンが提供する電源装置では、突入電流の発生 を抑制し、定格内で動作できるように調整しながら電力を供給する機能を持ったものも数多くあります。