宅配便の送り状や伝票、領収書の転写には従来はカーボン紙が利用されてきました。その後、用紙の裏側に直接カーボンを塗布した複写用紙が普及し、ついにはカーボンを使わないノーカーボン紙が誕生しました。
このノーカーボン紙は文字通りカーボン(炭素)を使わずに転写できるようになっています。
今回SEMで見たのは記入前のノーカーボン紙の裏側でした。
では次に、記入後のノーカーボン紙を見てましょう。
丸かった粒子が割れてつぶれていますね。
実は丸かったものは染料を閉じ込めたカプセルだったのです。
ペンでなぞった部分だけ、カプセルが破壊され中の染料が流れ出します。この染料は通常は無色のためノーカーボン紙は白く見えますが、下側の記入される方の紙には特殊な薬液が塗布されており、この薬液と染料が反応して色が出ます。
では、実験です。
ノーカーボン紙の下に普通の紙をはさんで文字を記入した場合、本当に文字は映らないでしょうか?
答えはぜひ、ご自身で確かめてみてくださいね!